行政訴訟に至る経緯


 訴訟提起前の住民の動きは右のボタンをクリック→


★ 原宿神宮前地区における居住環境を守る住民運動は、1949年頃より環境浄化運動として盛んになり、その成果として第1種文教地区の指定を受けました。

 以来、用途地域変更反対運動(住居専用地域を守る運動)、パレフランス地下大駐車場建設反対運動、旧マンション建築計画変更運動、竹下通り商店街不当客引き反対運動などを積み重ねて、原宿地域の環境を守るために地域住民が結束して運動してきました。


★ この住民運動の成果として特に、本件建築物建設予定地に建てられていて今回解体除却された旧サンハイツ原宿(以下、「旧マンション」という)の建築計画変更運動の時に、西側を圧迫感のないところまでセットバックし、5階建てに抑え植栽も施し、既存の樹木も保護することに成功しました。

 さらに、本件建築物の北側に位置する生長の家本部事務所南館が建築されたときも同様な合意に基づいて行われました。
 

★ 昭和52年には、住民自身も建築物の高さを約10m以下にするよう自己規制することを含む「神宮前1丁目のまちづくり協定」を地元住民の間で締結して、居住環境の保護には特別の力を注いできました。


★ しかし、本件建築物の開発計画は、本来、都市計画法に基づく開発許可の対象であり、近隣の生活上の居住環境に対する悪影響が大きいにもかかわらず、本件建築主(ニューシティ原宿有限会社、株式会社ニューシティコーポレーション)は、法令に具体的な定めのないことは、受け入れる必要は無いという態度で、住民の要請・要求を一切無視してきました。

★ 住民は本件の審査請求に先立ち、建築主や指定確認検査機関に対して申し入れをしました。
 それにもかかわらず、突然本件建築主は、被告日本建築センターに対して建築確認を申請し、日本建築センターは2005年10月11日付で確認処分をしました。


★ このように、本件建築物の建設は、近隣住民が、長い年月をかけて築き上げてきた良好な環境を一挙に破壊するものです。そして本件建築主は、住民の作ってきた良好な環境を本件建築物の付加価値として利用しようとしています。


★ 本件の違法な確認処分を早急に取消し、本件建築物の工事の中止と建築物の撤去を早急に実現させなければなりません。




建築確認処分の経緯
★ 本件マンションの建築主である、ニューシティ原宿有限会社、株式会社ニューシティコーポレーションは、本件建築計画に基づき、2005年9月21日に、日本建築センターに対して、建築確認申請書を提出しました。
これに対して、日本建築センターは、2005年10月11日付で本件マンション建築計画の確認処分を行いました。

取消訴訟で主張していた建築確認処分の違法性


◎ 隣接する道路の幅員違反
−東京都建築安全条例第4条2項、第10条の2違反
   
  本件建築物の敷地が接道する道路は、幅員6mでなければならないところ、本件接道する道路は、公道からの出入口部に堅固なゲートが設置されており、その実効幅員は3.1mにすぎません。
            ゲート  (公道側よりゲートを撮影)



◎ 位置指定道路制度の大規模開発への悪用−建築基準法42条1項5号違反

  本来位置指定道路の制度は、大きな私有地を細分化してそれぞれの敷地に建築物を建てる場合の便宜のために設けられたものであり、本件のような大規模開発の場合に既存の位置指定道路を利用して接道義務を果たすのは本来の位置指定道路の趣旨趣旨に反する。


◎ 駐車場出入口の制限違反−東京都建築安全条例第27条4号違反

  本件建築物の駐車場出入口は、児童福祉施設等から20メートル以内の道路に面してはいけないところ、本件建築物の駐車場出入口は渋谷区立中央図書館児童室出入口の直前に設けられている。
            駐車場と図書館の位置 (左:駐車場入口、右:渋谷区立中央図書館(2010年移転))

            駐車場入口 (児童室前スロープ側より駐車場入口を撮影)


◎ 開発許可逃れ−都市計画法第29条1項違反

  本件建築物の地盤面は、北側敷地は1mの切り土、盛り土がなされ、また敷地全体も建築前は東半分がテニスコートだったのに建物敷地へと用途が変更になった。これらは渋谷区の基準によれば本来開発許可が必要なものであったにも関わらず、開発許可を得ず、建築主らは開発許可逃れをした。




マンション付近の状況

  (2008年5月11日撮影:2分30秒、取消訴訟控訴事件、損害賠償請求控訴事件において
  裁判所に証拠として提出)

   @ 東側道路の入口ゲートの竿受けポールは簡単に引き抜けない
   A 東側道路の図書館児童室がマンションの駐車場入口の真向かいにあり危険
      (図書館は2010年移転)
   B 付近の住宅と隣接しており圧迫感がある
   C 西側道路は道幅が狭いためはしご車が入れず、近隣の住宅にも延焼の危険がある